印刷会社の全体最適化のために経営・情報システムの役割とは②
プリテックステージ12月号より抜粋。
業務管理の自動化と脱技能化
「全体最適化」を実現する手段としては、CIM(Computer Integrated Manufacturing)、EDI(Electronic Data Interchange)があります。CIMは、コンピュータ支援製造(CAM・Computer Aided Manufacturing)、コンピュータ支援設計(CAD・Computer Aided Planning)を共有データベースによって統合したコンピュータ総括生産システムです。
現在の印刷に即して言えば、コンピュータ支援設計とはプリプレスのフルデジタル化であり、ここで作られたデータとコンピュータ支援管理、つまりMISで生成された日程計画、作業割り当て情報に基づく生産設備の運転指示によって、デジタルデータでコントロールされる印刷機、後加工機の自動運転が行われます。また、生産機械の稼働状況に関する情報は機械から直接管理情報システムに送られてリアルタイムでの進捗把握やその後の生産性分析等の資料として活用できる生産性システム、と言い換えることができます。
このようなCIMでは、従来に比べて格段に広い範囲、異質な部分でより複雑な処理を要する自動化を可能にします。そして、その成果として個々の生産設備の自動化とは比べ物にならない合理化が期待できます。工程管理業務の脱技能化と省力化を含め、いままでとは比べ物にならない生産の合理化ができることになります。
JDFは、異なるコンピュータ間でのデータのやり取りを自由に行えるために決められた標準データフォーマットです。
これからはMISと生産システムの連携によるCIMやEDIによって全体最適化が目指され、その差が企業間格差のひとつの大きな要素になっていくでしょう。
JDFの機能を使って限りなく無人に近い自動生産を可能にするのがCIMです。CIMによる自動化は個々の機械設備がボタン一つで自動的に動くということではなく、MISと生産設備との連動による自動化であること、製品仕様が決まれば生産計画の設定から生産計画に基づく機械の運転までも自動化に行うこと、そして、そのような自動化であるので限りなく無人に近い自動化の可能性を秘めていることを理解しておかなければなりませんがほとんどの印刷会社の現在のMISでは、いくらJDF対応の生産設備を入れてみてもCIMは実現しません。
